『私にしかできない仕事をしたい』の代償


就職活動や新入社員の配属の時期ですね。
それぞれの場面で『私にしかできない仕事がしたい』そんなセリフを良く聞くことがあるります。

私にしかできない = 自分の価値・強みの差別化

抜きんでた開発能力がある、面白い小説が書ける、魅力的な音楽が作れる。
どれも素晴らしいスキルです。

回りの人間に同様のことができる人が少なければ少ないほど、サラリーマンでもフリーランスでも自分の仕事の価値を高めることができると思います。

単純に社内の仕事一つにとっても、『〇〇のことはあの人じゃないとできないよね。』のような特定の人の強みに依存した仕事というものがあります。

当然、その強みを持つ人は社内で頼りにされているという充実感や仕事でくいっぱぐれないという安心感のようなものを感じることができます。自己実現とういものにも繋がってくるのでしょう。

このようなところに、就活生や新入社員は魅力を感じ冒頭のようなセリフを言うのだと思われます。

ただ、それって仕事の種類によっては貴方の人生を蝕む可能性もあるんです。

私にしかできない = 替えが利かない・属人的

かくいう私にも『私にしかできない仕事』というものが以前ありました。特定のお客様のシステムの担当になり、社内でそのお客様のシステムの中身が分かる人が私だけという状況でした。つまり『私しか知らない仕事』というものです。

仕事自体はそこまで特殊な能力を求められるわけではないので数年やれば誰でもできる仕事ですが、社内の体制上私しかその仕事をする人がアサインできず結果的に『私にしかできない仕事』となってしまいました。

当然、お客様からも上司からも頼りにされるので遣り甲斐や承認欲求のようなものも満たされることはありましたが、それ以上に苦しかったことが替わりがいないということでした。

当然ですが仕事には『社会的責任』が求められるものが多くあります。
・SEなら情報システムは停止してはならない
・医者なら患者の命を救わなくてはならない
・原発の管理者なら原子力を安全にコントロールしなくてはならない

これらの仕事が『私にしかできない仕事』であった時、最後まで責任を全うすることができるのでしょうか?

・24時間、365日システム障害に一人で対応できるのでしょうか?
・夜勤明けで帰って寝たい時でも数時間の緊急手術ができるのでしょうか?
・メルトダウンしている原発に立ち向かうことができるのでしょうか?

極端な例ですが『私にしかできない仕事』というのはそういう諸刃な面もあると思います。自分にしか提供できない価値がある、ただその価値の重さが自分自身を追い詰めてしまうこともある、そんな言葉だと思います。



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