遍路8日目 海の見える街


8日目、5時ごろ目を覚ます。歩きの疲れと夜のお酒で最近は夜早く寝てしまう。結果朝早くめが覚め、老人のような生活リズムになっていく。


今日は22番平等寺の後、海の街日和佐にある薬王寺を目指す。パンダ屋のご主人宛にお礼のメッセージを残して宿を出発する。

パンダ屋の裏に轟神社という神社があり天然記念物の楠木が群生している。
不思議な力強さを感じ、この旅初の神社への参拝を行う。八十八箇所の参拝祈願を神社でするという適当さ。まぁ神仏習合という言葉があるくらいだしいいだろう。

少し歩くと二十二番札所、平等寺に到着する。

ここは本尊の薬師如来を開帳しており、普通に見学ができる。お寺によっては本尊を開帳しない寺院もあるので納経所で理由を聞いてみたがお寺毎に本尊に対する考え方が違うため、理由は様々らしい。

納経を済ませ次の薬王寺を目指す。海の方角に向かって歩いていく。
歩き始めてしばらくするとおじいさんに声をかけられる、これから薬王寺に行くと話をすると『持っていけ』と反射材のたすきをもらう、どうやらこの先はトンネルが多く危険らしい。何かドラクエのアイテムみたいだ。
たすきをリュックに縛りつけ歩を進める。のどかな景色が続く(生まれて始めてイモリを見つけた。)


10kmほど歩くとトンネルエリアに差し掛かる。一応歩道はあるのだか、車がスピードを出して通過するのとトンネル内で車の轟音が反響して余計に恐ろしく感じる。デカイトラックが通過するときは生きた心地があまりしない。

朝のじいさんがくれた反射たすきに助けられ無事にトンネルエリアを通過。また道なりに進む。

しばらく歩くと重そうな荷物を持った外国人の女性に追い付く。実は初日から外国のお遍路さんを何人か見てきたが、彼女もその一人。荷物の量からして野宿してるのだろう。

道路標識の見方がわからず困っていたのでおしえてあげる。お互いにここ数日で寺などでちょこちょこ顔をあわせていたのでそんなに警戒することもなく、一緒に歩き始める。日本語はダメで英語ならいけるようだ。

ソリさんと言ってチリからはるばる四国に来たらしい。歳は良くわからないが30代だろうか。なんというかガタイもいいし、歩くのも早い、何よりも日本語もしゃべれないのに野宿で遍路をする意欲がすごいわ。英語は相当流暢で聞きやすい、おそらくチリでも裕福な家庭の人なのだろう。

最後の峠を越える、ここを越えると海(田井ノ浜)が見えてくるはず。
二人で歩くメリットはちょっとしたときにリュックを持ってもらったり、荷物を見てくれるところだ。地味なことだがだいぶ楽になる。

ソリにリュックから地図を出してもらう。自分が『ありがとう』というと、ソリが『日本語でyou're welcome は何と言うんだ』と聞いてくる。『どういたしまして』だと答える。なんか、ここ数年使っていなかった言葉な気がする。

そんなこんなでしばらくすると波の音が聞こえてくる、海に出た。
しばらく海岸沿いを歩いたり、岩場に寄り道したりと景色を楽しみながら歩く。


ようやく薬王寺がある日和佐の街中までこぎ着ける。ここで地元のおばちゃんに呼び止められ接待所でお茶とお菓子をごちそうになる。
ここでソリが『今日の野宿場所がない』みたいなことを言い出した。自分は旅館に宿泊するつもりで歩いてるので野宿場所の事は良くわからない。遍路の野宿にも場所や時間などある程度のルールがいるし、しかるべき人に許可もとらないといけない。というかこの人よく今日までやってこれたなと改めて感心する。

ここで考えてもしょうがないので寺にいけば別のお遍路さんがいるのでそこで考えようと薬王寺をめざす。

二十三番札所、薬王寺に到着。





納経を済ませたあとで別の若い外国人男性のお遍路さんを見つける、この人も一度挨拶したことがある。フランスから来ているようで例によって英語はペラペラ、日本語も単語レベルでの会話はいける、みんな大したもんだ。

ソリの事情を話すると近くの野宿スポットまで案内するとの事なので彼に任せてソリとは別れ自分は今日のホテルに向かう、どうせ明日以降もまた会うだろう。途中の道の駅で足湯とスダチソフトを食べて疲れを癒やす。

丘の上から日和佐の街が見える、海の見える街だ。右上に見えるのが日和佐城。
室戸市まで81km、室戸岬の最御崎寺まではもっと距離があるだろう。
今日はビジネスホテルの宿泊なので、晩御飯は外で食べる、阿波地鶏で有名なひわさ屋へ行く。シンプルな地鶏の塩焼きを頼んだがジューシーで最高に旨かった。 鶏に対する評価が大きく変わった。
明日から3日がかりで室戸岬を目指すことになる。佳境に入ってきた。


歩行距離:27km
霊場:平等寺、薬王寺
宿:ケアンズ



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